CLMツール・サービスのおすすめ7選|導入するメリットや選び方を詳しく解説します!
法務業務に携わっている方で、CLM(契約ライフサイクルマネジメント)ツール・サービスの導入を検討している方もおられるのではないでしょうか。契約業務を効率化し、改善するためにはCLMツール・サービスの導入が欠かせません。
本記事では、CLMツール・サービスを導入するメリットや選び方について解説します。また、おすすめのCLMツール・サービスも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
CLM(契約ライフサイクルマネジメント)とは?
CLM(シーエルエム)とは、「Contract Lifecycle Management」の略で、日本語では「契約ライフサイクルマネジメント」と呼ばれています。締結前から締結後、更新や巻き直しまでの契約のライフサイクルを、テクノロジーを活用して管理する手法です。
具体的なプロセスとしては、契約の発生、契約審査、交渉、社内決裁、締結、更新、そして解約や期限の満了による契約消滅が含まれます。
CLMツール・サービスを導入する3つのメリット
CLMツール・サービスを導入するメリットとしては以下が挙げられます。
- 契約管理が一元化できる
- 過去の契約内容をすぐに確認できる
- ビジネスの円滑化が期待できる
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
契約管理が一元化できる
従来、紙ベースで行われていた契約書の管理には、紛失や誤送付のリスクが伴い、必要な契約書を探すのに時間がかかるなどの問題点があります。しかし、CLMツールを使用すれば、契約書関連のすべてのプロセスをデジタル化し、1つのシステム内で簡単に管理できます。
これにより、契約書の紛失リスクが軽減され、必要な文書へすぐにアクセスが可能です。さらに、契約の現状や更新がリアルタイムで追跡できるため、業務の透明性も向上し、契約関連の業務効率が大きく改善されます
過去の契約内容をすぐに確認できる
CLMツールは、契約書の保管と管理をデジタル化して一元化するため、契約に関連する情報の迅速な取得が可能になり、ビジネスの意思決定が効率的になります。これにより、企業は時間の節約だけでなく、契約更新やリスク管理においてもメリットがあるわけです。
また、過去の契約データへのアクセスも容易になるため、より正確な情報に基づいた意思決定が可能になります。
ビジネスの円滑化が期待できる
CLMツール・サービスの利用は、ビジネスの円滑化に大きく寄与します。CLMツールは契約の作成やレビュー、承認、更新などのプロセスを一元管理し、関係者間のコミュニケーションを効率化することが可能です。
また、契約の透明性が向上し、トラブル発生時の対応が迅速にできるため、信頼関係の強化にもつながります。さらに、契約管理にかかる時間とコストが削減され、リソースをより戦略的な業務に集中させられるようになります。
CLMツール・サービスの選び方のポイントは3つ
次に、CLMツール・サービスの選び方のポイントについて解説します。
- 管理機能の豊富さ
- 電子契約サービスの有無
- 文書管理機能の有無
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
管理機能の豊富さ
法務部門は取引先の契約履行状況に応じて、膨大な契約書のなかから目的の契約書や過去の類似の契約書を適宜取り出し、確認しなければなりません。
Excelの管理台帳で「探しづらい」「管理しにくい」という場合は、「自動入力」「スキャン代行」「全文検索」など豊富な管理機能を持ったシステムがおすすめです。さらに、契約書の「作成」「レビュー」「締結」などができるシステムも存在します。
また、契約書の更新通知、バージョン管理、検索機能など、管理機能の充実度もシステム選定の重要なポイントです。とくに、AIを活用した自動データ化機能や全文検索機能は、大量の契約書を効率的に管理するのに非常に有効です。
電子契約サービスの有無
電子契約サービスの有無は、契約プロセスの効率化に直結します。紙ベースの契約書と比較して、電子契約は契約締結のスピードアップ、保管スペースの削減、紛失リスクの低減など、多くのメリットがあります。
電子署名や認定タイムスタンプに対応しているか、それらが法的に認められている形式を採用しているかなども重要なチェックポイントです。契約書の管理業務見直しを機に、管理機能を備えた電子契約サービスの導入を検討するのもおすすめです。
文書管理機能の有無
契約書以外の社内文書全般を電子化すれば、更なるコスト削減や業務改善が期待できます。たとえば、社内規定やマニュアルなどを電子化して適切に管理することで、業務効率の改善やペーパーレス化、テレワーク推進といった全社的なメリットが見込まれ、社内稟議も通しやすくなります。
このようなニーズがある場合、契約書だけでなく関連文書やデータを一元管理できるシステム・サービスの導入がおすすめです。とくに、情報の一貫性を保ちながら効率的に業務を進めるためには、文書の閲覧、ダウンロード、承認プロセスの設定が可能であり、操作に対する権限設定が細かく行える機能が欠かせません。
CLMツール・サービスのおすすめ7選
最後に、おすすめのCLMツール・サービスをご紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
ContractS CLM
ContractS CLMは、契約書の作成からレビュー、承認、締結まで、契約プロセス全体を一元管理し、DX推進に貢献するプラットフォームです。テンプレートを活用した契約書作成の効率化や、承認フローの設定によるガバナンス強化、リスクトラブル防止など、契約前のフローに役立つ機能が充実しています。
契約締結方法も、メール、URL、紙など取引先の要望に合わせて柔軟な選択が可能です。締結後も、全文検索や更新期限・契約失効などのリマインダー機能を活用し、契約書の管理が適切にできます。
さらに、契約書の一元管理とアクセス権限の付与により、秘匿情報の適切な管理も可能です。企業の規模を問わず、法務部門全体の業務改善を図り、契約業務の効率化を目指す企業に最適なシステムの1つです。
Hubble
Hubbleは、契約書にかかわるすべての人が使いやすく、煩雑な契約書の管理をシンプルでスムーズに運用するために開発された契約書管理クラウドサービスです。
契約書の一元管理や全自動バージョン管理が可能で、「契約作業がスムーズに進まない」「バージョン管理ができていない」などの悩みを解決できます。また、画面設計がシンプルで使いやすく、さまざまなサービスとのAPI連携が可能であり、サービス利用の継続率が99.9%と高い点も魅力です。
リーガレッジ
リーガレッジは、紙と電子契約の両方を一括管理できる契約ナレッジマネジメントシステムです。シンプルな操作性で条文検索が可能なため、過去の契約書からベストプラクティスに瞬時にアクセスできます。
また、契約書の更新が近づくとアラート機能が通知してくれるため、更新漏れの心配がありません。煩雑になりがちな契約書の登録・管理業務も手軽に自動化でき、法務担当者の業務効率化に役立ちます。
freeeサイン
freeeサイン(旧:NINJA SIGN by freee)は、弁護士監修のもと、契約書の作成や相談、承認、締結、管理をオンラインで完結するワンストップ型の電子契約サービスです。このクラウドサービスは、契約書に関わる業務全般を効率化し、用途に応じて「電子サイン」や「電子署名」を使い分けられます。
また、契約先はfreeeサインのサービスに登録しなくても利用可能で、料金は月額固定制のため、電子サイン数や契約書のデータ容量が増えても追加料金の心配はありません。また、シンプルで直感的なUIにより、法務やシステムの専任者でなくても安心して利用できます。
LegalForceキャビネ
LegalForceキャビネは、契約書をアップロードするだけで適切な契約書管理ができるAI契約書管理システムです。締結済みの契約書のPDFデータの取り込みにより、契約締結日や契約当事者名などの情報を自動で抽出し、検索可能なデータベースを作成します。
これにより、契約書のデータ化が迅速になり、管理台帳作成の手間を削減できます。また、「すべての契約リスクを制御可能にする」というコンセプトのもと、クラウドサインや電子印鑑GMOサインとの連携によって電子契約にも対応しており、電子文書の案件情報をシームレスに同期することも可能です。
OPTiM Contract
「OPTiM Contract」は、契約書をドラッグ&ドロップでアップロードするだけで、AIが契約書名、取引先企業名、契約締結日、契約終了日、自動更新の有無を抽出し、管理台帳に自動登録できます。
また、OCR処理が可能なため、フォントの埋め込みがない画像形式のPDFや、スキャン時に傾いた契約書、手書き文字やゴム印のある契約書データにも対応可能です。電子帳簿保存法に定められた豊富な検索要件を備え、過去の契約書も簡単に見つけられます。
さらに、契約期間の終了時期や更新期限が近づくと自動通知してくれるため、期限漏れの心配もありません。
ConPass
ConPassは、紙の契約書と電子契約書を一括管理し、契約業務を効率化する契約書管理システムです。50年以上にわたり、官公庁や各種団体、企業における情報文書の保管・処理に携わってきたノウハウをもとに開発されました。
クラウド上で紙の契約書と電子契約書を一元管理でき、書面契約の押印・郵送・受け取り・スキャニング・原本の保管が可能です。また、テンプレートを用いた効率的な契約書のドラフト作成から、社内での契約書に関わるワークフロー・タスク管理、Adobe Signとの連携による電子契約の締結、締結後の更新期限管理まで一貫した対応が実現可能です。
まとめ
本記事では、CLMツール・サービスを導入するメリットや選び方、おすすめのCLMツール・サービスを紹介しました。
CLMツール・サービスを導入すれば、契約書関連のすべてのプロセスをデジタル化し、1つのシステム内で簡単に管理できます。これにより、契約書の紛失リスクも軽減でき、必要な文書へのアクセスも容易です。
さらに、契約の状況や更新情報がリアルタイムで追跡できるため、業務の透明性も向上し、契約関連の業務効率が大きく改善されます。
ぜひ、この記事を参考に、おすすめのCLMツール・サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。