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契約書を製本する目的は2つ|やり方やよくある質問をご紹介!

複数ページにわたる契約書は、製本した状態で保管するのが一般的です。ただし、製本をする機会があまり無い方はその方法について迷うこともあるのではないでしょうか。そこで本記事では、契約書の製本を行う際の正しいやり方はもちろんのこと、その目的やよくある質問についてわかりやすく説明します。

また、契約書の製本の際には改ざんや偽造を防ぐ目的で契印が押されますが、契印と割印の違いとは何でしょうか。以下では割印とは何か、契印と割印の違いについて説明しておりますので、よろしければご覧ください。

目次

契約書を製本する目的は2つ

契約書を製本する目的は次の2つです。

  • 契印の押印回数を減らすため
  • 契約書の改ざんや偽造を防ぐため

各目的について詳しく解説していきます。

目的1.契印の押印回数を減らすため

契印は契約書が複数枚ある場合、それらすべてに1つの契約書であることを証明するために押印することです。契約書が2枚程度あれば押印回数は少ないため、さほど問題にはなりません。
しかし、数十枚単位の契約書だと、ページ同士すべてに契印を押印しなければならないため、押印回数が増えてしまい、非常に手間がかかります。製本にすれば書面と帯にまたがるような形で契印を押すため、契印の押印回数を減らすことができます。

目的2.契約書の改ざんや偽造を防ぐため

契印が押印された製本済みの契約書の場合、破損せずにページの一部を抜き取るのは非常に困難です。
製本することで、ページの抜き取りによる改ざんや差し替えなどの偽装を防げるため、契約書の信頼性を向上させられます。

契約書の製本方法は2パターン

契約書の製本方法は次の2パターンです。

  • 紙で袋部分を作成して製本するパターン
  • 製本テープを使って製本するパターン

各パターンについて詳しく解説していきます。

1.紙で袋部分を作成して製本するパターン

紙で袋部分を作成する方法は、正統な袋とじ方法です。紙で袋部分を作成して製本する手順は次のとおりです。

  1. 用紙よりも上下が少しはみ出るようにして帯状に紙を切る
  2. 書類からはみ出した部分に印をつけておく
  3. 均等にするために縦に4等分の折り目を入れる
  4. 4等分後、中央にある2つのうち、どちらかを残して用紙の幅に合わせて切る
  5. 帯の左端を表紙左端に合わせて、4等分のうち左端部分のみ、のり付けして貼り付け
  6. 貼り付けた箇所をステープラーで均等幅に2~3箇所留める
  7. 残りの部分に、のり付けをして裏返し、ステープラーで留めた箇所を包み込むようにして貼り付けたら完成

正統な方法ですが、こちらの製本の仕方では非常に手間がかかります。そのため、多くの契約書を製本する場合は、後述する製本テープを使用したやり方がおすすめです。

2.製本テープを使って製本するパターン

製本作業の手間を省く方法としては、製本テープを用いた方法で製本することをおすすめします。製本テープを使い製本する手順は次のとおりです。

  1. 契約書のサイズよりも上下1cm程度長めに取ってテープを切る
  2. テープを折り、縦半分に折り目を付ける
  3. 契約書の片側にテープを貼り付ける
  4. 残り半分にテープ貼った後、上下に切り込みを入れれば完成

ステップ3では、テープの裏側を片側5cm程度剥がした後、上下の余白を確保して貼っていきます。また、テープの中央に合わせるのではなく、少しずらして貼るときれいに仕上がります。

製本した契約書に契印を押す場所

製本した契約書の場合は、契約書内で押印しているものと同じものを、帯と書面にまたがるようにして契印を押します。こうすることにより、帯が未開封であることを証明できます。
ただ、帯と書面にまたがっていればよいため、細かい契印の場所は決まっていません。一般的には表紙・裏表紙・両面の3パターンのどれかが採用されることが多いです。

契約書の製本でよくある5つの質問

契約書の製本でよくある質問は次の5つです。

  • 契約書を製本する際に表紙・裏表紙は必須ですか?
  • 契約書を製本するのに便利な道具はありますか?
  • 契印と割印の違いは何ですか?
  • 契約書をキレイに製本するコツはありますか?
  • 契約書の印刷レイアウトに決まりはありますか?

各質問について回答していきます。

質問1.契約書を製本する際に表紙・裏表紙は必須ですか?

契約書を製本する際、表紙・裏表紙は必須ではありません。しかし、表紙・裏表紙は体裁を整えるメリットがある他、契約書の内容を隠せます。そのため、取引先の企業の希望などに合わせて作成すべきか判断することをおすすめします。

質問2.契約書を製本するのに便利な道具はありますか?

契約書を製本するのに使うと便利な道具は以下の3つです。

  • 製本機
  • 製本テープ
  • 契約書のカバー

製本機は1つの冊子にまとめられる機械のことです。契約書だけでなく資料なども閉じられる他、表紙・裏表紙をつけて製本できます。ホチキスで留める際、枚数が多いと力が必要となるため、枚数が多い契約書を頻繁に作成する場合は製本機の利用をおすすめします。
製本テープは製本の際、複数の紙をまとめて本にできるテープのことです。製本する際、紙で帯を作るとサイズを計測したり、切ったりと手間がかかります。
製本テープであれば必要な長さにカットするだけで使用できます。近年は契約書用の製本テープや必要なサイズにあらかじめカットされているものなど、種類が豊富なため、自社に合ったものを選択可能です。
契約書のカバーとは名称のとおり、契約書にカバーをつける道具です。それぞれの製本機に対応している他、契約書専用のカバーを選べば、契印を押すこともできます。

質問3.契印と割印の違いは何ですか?

契印とは、契約書が2枚以上ある場合、1つの契約書であることを証明するため、ページにまたがって印鑑を押す行為です。契印によって、契約書のページが連続していることを証明でき、文書の差し替えや抜き取りを防止できます。
一方、割印とは、複数の異なる書類同士や契約書をまたぐようにして印鑑を押す行為です。原本と写しに割印を押せば、両者に関連性があることを証明できます。
契約書の偽造・改ざんを防止するために、どちらも複数の紙にまたがって押印することから混同されがちです。しかし、契印は同じ契約書である連続性、割印は異なる契約書同士の関連性を確保できるといった違いがあります。

質問4.契約書をキレイに製本するコツはありますか?

契約書をキレイに製本するコツは次の4つです。

  • 製本テープ使用する場合、貼り付ける前にテープを全部はがさない
  • 製本テープおよび製本に使用する帯は、契約書サイズよりも長めに取っておく
  • ホチキスは最低2箇所留める
  • 製本テープには折り目をつけておく

上記コツを押さえておくことで、契約書をキレイに製本できます。

質問5.契約書の印刷レイアウトに決まりはありますか?

契約書の印刷レイアウトに決まりはありません。そのため、一般的な書類と同様、1枚の紙に1ページごと印刷すれば問題ありません。
ただし、枚数が多いと入れ間違いなどが起こりやすいリスクがあります。枚数が多い場合、袋とじ印刷がおすすめです。
A3用紙を使用して2ページを1枚で印刷する袋とじ印刷であれば、製本時の入れ間違いリスクを抑えて、キレイに製本できます。

電子契約の導入で製本作業を効率化

契約書の正しい製本方法や製本の目的、よくある質問についてご紹介しました。契約書が複数枚の場合、契印の押印回数削減や契約書の改ざん・偽造防止の観点から、契約書を製本するのが一般的です。
製本には2つの方法がありますが、製本する量が多い場合、どの方法であっても時間と手間がかかります。製本作業を効率化したいのであれば、電子契約を導入して、契約書の電子化を進めていくことをおすすめします。

「電子契約」に関する詳しい内容は下記のページで解説しています。 ぜひこちらも参考にしてみてください。

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